【官公庁案件獲得率向上】元官公庁システム調達担当者が教える!入札書類作成ガイド

技術提案書等の入札関係書類の作成は、官公庁案件を獲得するために最も大切なステップです。このガイドは、入札関係書類作成時の留意事項について、①入札関係書類を効果的に作成するための基本的な心得、②資格要件の事前充足の必要性、③形式要件のチェック、④入札金額の予測と点数計算、そして⑤まとめの5つのセクションに分けて説明します。

基本的な心得

まず、入札関係書類は読む相手の立場に立って作成することが重要です。これには、形式面と内容面、2つの側面があります。

形式面

形式面は、用紙サイズや書式、ページ数などの指定を守ることです。

これは当たり前のようですが、できていないことが意外に多い項目です。私が実際に自治体のシステム調達担当をしていた時にも、形式要件の不備で一次審査に不合格となる入札参加者は何度も見ました。
形式要件は、入札資料の複数の個所にばらばらに書いてあることもあり、一部を見落としてしまうこともあり得ます。面倒がらず、丁寧に入札資料を読み込んで、形式要件のチェックリストを最初に作っておくと役に立ちます。

内容面

内容面で大切なことは、当たり前ですが「求められていることを書く」ことです。

当たり前のようですが、これができている入札参加者は多くありません。むしろ、これができれば落札できるはずですから、「それができれば苦労しない」というご意見が多いかもしれません。

ですが、これは決して不可能なことではありません。なぜなら、発注者(官公庁)が「書いてほしいことは、調達仕様書や要件定義書に示されている」からです。
ピンとこない方は、学生時代の試験問題を思い出していただくとわかりやすいかもしれません。「回答のヒントは問題文の中に」ありました。
それと同じく、入札書類、特に「技術提案書で求められていることは、調達仕様書や要件定義書の中にある」のです。弊社の技術提案書作成サポートでは、この「書いてほしいこと」を詳しく読み解いた、技術提案書を作成するためのガイドラインを作成しています。

資格要件の事前充足

次に、資格要件を事前に充足しておくことも重要です。

入札参加資格はもちろんですが、実績要件や加点要件となる資格、要件に加えて、プロジェクト要員に要求される資格もチェックし、早めに要件を満たしておきましょう。
これらの資格、要件は、厳密には入札資料が公開されるまでは分かりませんが、類似案件から推測することは可能です。入札が公示されてから入札書類の提出までは期間が短いので、事前に対応しておかなければ間に合わない場合が多々あります。意見招聘は必ずチェックし、そこに示されている要件は具備しておきましょう。

入札書類の形式要件チェック

入札関係書類の形式要件は、順守しなければそこで失格となってしまいますので、必ず守らなければなりません。細かい決まりが多く、ミスをしがちな部分ではありますが、逆に言えば、注意深くチェックすればクリアできるところですので、必ずクリアするようにしましょう。

まずは、上記の「基本的な心得」にも書きましたが、入札資料に基づく形式要件のチェックリストを最初に作りましょう。形式要件は入札資料のあちこちに分散して書かれていることも多いので、項目を抜き出してチェックリストを作っておかないと、提出時のチェックで見落としてしまいがちです。

次に用事用語のチェックです。これは「『公用文作成の考え方(建議)』に則ること」等の指定がある場合もありますが、無い場合でも『公用文作成の考え方(建議)』を守るようにしましょう。その他の基本事項は次のとおりです。

  • 誤字脱字をなくす。
  • 分かりやすく簡潔な日本語で書く。
  • 固有名詞の間違いは絶対に避ける。
  • 用語、用字は指示に従う(指示が無い場合は、入札説明書類での使用方法に合わせる)。

送り仮名や漢字と仮名の使い分けは意外に間違って覚えてしまっていることが多いのですが、自分では気付かない部分です。これは『公用文作成の考え方(建議)』を読んでおくことで、ある程度防ぐことができます(難しい場合は、弊社にご相談ください)。

入札金額の予測と点数計算

予定価格について全く事前情報が無い場合でも、予算書からある程度推測することが可能です。
予算 : 財務省 (mof.go.jp)

ある程度の規模のシステム等の場合は予算書にそのシステム名が記載された項目が存在します。ただし、同じ「○○システム改修費」でも複数の科目に跨って記載されていることもありますし、逆に複数の改修にかかる費用が一つの「○○システム改修費」に含まれている場合もあります。システム改修の予定は調達仕様書に記載されていることも多いので、記載されている金額に何が含まれているのか、慎重に確認して推測する必要があります。

予定価格の目安が分かったら、自社の見積額、予想される最低制限価格を計算し、乖離がないかチェックします。
問題が無ければ、推測した予定価格と最低制限価格、入札予定価格から、予想点数を計算してみましょう。最低制限価格(下限)で入札した場合の点数と、予定価格(上限)で入札した場合の点数、見積金額で入札した場合の点数を比較します。その上で、自社に有利な入札金額を決定しましょう。

まとめ

入札関係書類の作成時には、次のことを守りましょう。

  • 入札関係書類は読む相手の立場に立って作成する(形式面、内容面)。
  • 形式面:用紙サイズや書式、ページ数などの指定を守る。
  • 内容面:求められていることを書く。
  • 資格要件は事前に充足しておく。
  • 形式要件チェックリストを作成する。
  • 分かりやすく、間違いの無い日本語で書く。
  • 入札価格は予想点数を計算してから決定する。

以上です。これらを社内で充足することが難しい場合は、専門家の力を借りるのも一つの方法です。このガイドが、官公庁案件獲得のための一助となりましたら幸いです。

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投稿者プロフィール

若林凜
若林凜
神奈川県内の地方自治体で
・総務(文書管理、議会対応)
・システム運用(教育、福祉、医療)
・会計(出納、資金管理、下水道企業会計)
・監査(社会福祉法人)
・小規模企業支援、労働行政、起業支援
に携わった後、2020年に業務改善系ITコンサルタントとして起業(神奈川県小規模企業支援強化事業コーディネーター)
現在、株式会社TheFlow代表取締役