【元自治体職員直伝】官公庁入札で勝つための戦略:総合評価落札方式と企画競争の違い

はじめに

官公庁案件は、安定した収益が見込める魅力的な案件です。しかし、競争率も高く、なかなか落札できないという方も多いのではないでしょうか。 官公庁入札は、勝てば満額、負ければ0円という厳しい世界です。 しかし、必要な情報と知識を元に適切な戦略を立てて挑めば、誰にでも勝てるチャンスがあります。

このブログでは、元自治体職員が官公庁入札で勝つための秘訣を公開します。
官公庁入札においてわかりにくい点の一つに、企画競争と総合評価落札方式の違いがあります。本記事では、両者の違いを分かりやすく解説し、自社にあった方式の選び方をご案内します。

総合評価落札方式と企画競争の違い

総合評価落札方式と企画競争は、どちらも官公庁入札で採用される方式ですが、その違いは以下のとおりです。

総合評価落札方式企画競争
一般競争入札の一種随意契約の一種(競争性のある随意契約)
価格及びその他の条件が有利な者を選定する方式企画内容の優れた者を選定する方式
公共工事や情報システムのほか、研究開発業務、調査業務、広報業務などの調達が対象
価格だけの評価では選定が難しい、大規模な案件、複雑な案件、専門性の高い案件に適用される。
研究開発業務やデザイン案の作成等の、真に企画案のみで競争を行う必要のある調達に限定
選定にあたっては、提案内容の創造性や新規性を重視される。
企画競争に比べて、価格の要素もあり、より透明性が確保できる。予算上限額を提示し、評価項目及び得点配分を公表して実施するため、評価が恣意的にならないよう透明性及び公平性の確保に十分留意する必要がある。

総合評価落札方式の特徴

総合的な評価: 価格だけでなく、技術力、提案内容、実績、企業としての社会的な役割を果たしているか等が、総合的に評価されます。

  • 価格点の配分:多くの場合、価格点の配分が小さくなりすぎないように定められています(1/4~1/3以上程度)。
  • 提案内容:純粋な技術力だけでなく、それを提案書に表す力が求められます。
  • 実績:大規模で複雑な案件や専門性が高い案件が対象となるため、同規模や同種の業務での実績が求められることがほとんどです。
  • 社会的な役割:女性活躍推進法に基づく認定を受けた企業や賃上げを表明する企業に対する加点措置などがあります。

企画競争の特徴

企画競争は随意契約の一種なので、総合評価落札方式よりも適用される条件は厳格です。

  • 創造性や新規性の重視:多くの場合、創造性や新規性の項目の得点配分が小さくなりすぎないように定められています(1/2~2/3以上程度)。
  • 予算上限額の提示:価格競争がないため、提案力をどう示すかがより重要になります。
  • 社会的な役割:女性活躍推進法に基づく認定を受けた企業や賃上げを表明する企業に対する加点措置などがあります。

自社に向いている方式の選び方

どちらの方式を選ぶべきかは、自社の強みや獲得したい案件の条件によって異なります。

総合評価落札方式が向いているケース

  • 価格競争力がある
  • 豊富な実績がある
  • 大型の案件を獲得して、安定的な収益を確保したい

企画競争が向いているケース

  • 新規事業や革新的な技術に自信がある
  • 仕様や契約条件を交渉したい
  • 実績はまだないが、官公庁案件をできるだけ有利な条件で獲得したい

総合評価落札方式と企画競争の違いに関する動画

今回の内容は、動画でもご説明しています。必要に応じて動画もご確認ください。

まとめ

総合評価落札方式と企画競争は、それぞれ特徴が異なり、適切な戦略も異なります。どちらの方式を選ぶにしても、入念な準備と綿密な計画が不可欠です。
弊社では、官公庁入札における総合評価落札方式と企画競争の両方に対応したサービスをご提供しております。

  • 応札戦略の策定
  • 提案書の作成支援
  • プレゼンテーションの指導
  • 営業活動、契約等のサポート

官公庁入札で成功したいとお考えの企業様は、ぜひ弊社にご相談ください。

その他、役立つ情報

このブログ記事が、官公庁入札で成功を目指す皆様にとって少しでも役立つ情報となれば幸いです。

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投稿者プロフィール

若林凜
若林凜
神奈川県内の地方自治体で
・総務(文書管理、議会対応)
・システム運用(教育、福祉、医療)
・会計(出納、資金管理、下水道企業会計)
・監査(社会福祉法人)
・小規模企業支援、労働行政、起業支援
に携わった後、2020年に業務改善系ITコンサルタントとして起業(神奈川県小規模企業支援強化事業コーディネーター)
現在、株式会社TheFlow代表取締役

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