起業したいけどアイデアがない?アイデアがなくても起業はできます!

起業にアイデアはいりません

「起業したいけどアイデアが思いつかない」というお話はよく聞きます。

何も問題ありません。アイデアがなくても起業はできます。むしろ、失敗する確率が下がるかもしれません。
なぜなら、アイデアにこだわらずにより良い方法、より確実な事業を模索することができるからです。斬新なアイデアよりも、「自分は何をやれば成功するか」を探すことの方が重要です。

アイデアを実現するために起業する場合でしたら別ですが、「起業したい」→「アイデアを探す」という順番なのでしたら、主目的はアイデアの実現ではなく「起業」のはずです。とすれば、無理にアイデアを探して難易度の高い起業をするよりも、成功した見本になるべく忠実に安全な方法で進めていけば、起業の成功確率は上がります。

「アイデアを実現」するために最善の方法と、「起業を成功」させるために最善の方法は違います。

起業の目的

起業

あなたの起業の目的はなんでしょうか?

「起業したい」という思いはどこから来ていますか?

  1. 自分の裁量で仕事がしたい
  2. 今より稼げるようになりたい
  3. 人生一発逆転したい
  4. 生活費を稼ぐ手段が必要だから
  5. 自分のアイデアで世界を変えたい

例えば上の5つの目的だったら、5以外はアイデアのあるなしは関係ありませんよね?

起業にはアイデアが必要だと考えている方の多くがイメージする起業は、いわゆるスタートアップなのではないでしょうか。

今までになかったアイデアで社会課題を解決し、数年で総資産何百億円にもなるような、華々しいユニコーン企業…そういうスタートアップを目指すのでしたら、良いアイデアは必須でしょう。ですが、多くの起業はそうではなく、スモールビジネスです。結果として大きく成長している企業の中にも、小さくはじめた企業はたくさんあります。

それに、スモールビジネスといっても、5人未満で年商1億円に届く企業もまれではありません。そこを目指す方が多くの起業家にとって現実的ですし、成功の確率も上がります。そのためには、斬新なアイデアは必須ではありません。

目的から起業のしかたを考える

選択

必要なのは、目的を叶えるための起業の方法を正しく見極め、適切な型(見本)を選び、慎重に実行していく粘り強さと行動力です。

どのような事業を選び(業種)、どのような形態で(法人か個人か)、どのように運営していくか。それを決めるためには、アイデアではなく目的があれば足ります。

例えば、「自分の裁量で仕事がしたい」が主目的なのに、他企業の下請けが主になる事業を選んだら、目的の達成は遠のきますよね?

「今より稼げるようになりたい」と思ってフランチャイズビジネスを選んだら、多くの場合は幻滅します(フランチャイズビジネスは、どんなに上手く経営しても加盟店側は儲からない仕組みになっていることが大半です)。

目的を叶える見込みのある事業のうちから、自分の知識・スキルでできるもの、できれば初期投資がゼロに近いものを選んで起業するのがリスクの低いやり方です。さらに、創業にこだわらず、承継(会社ごと譲り受ける、事業又は事業の一部だけを譲り受ける他、個人事業主から事業を譲り受けて法人化する方法もあります)も考慮に入れると、より自分の目的の達成確率を上げることができます。

なんとなく納得がいかない方へ

有名な話ですが、Amazon創設者のジェフ・ベゾスが最初に本を商品として選んだ理由は、決して「本が好きだから」ではありません。彼がEC帝国を築くための最初の商品として最適な物が本だったからです。目的のために考え抜いて選んだ手段が「本を売る」だったのです。

もし、あなたがまだこの話をご存じない場合は、いい機会ですので、なぜ本だったのかを考えていただいてから、ジェフ・ベゾスに関する本 を読むなり検索するなりしてみてください。

ワンクリック ジェフ・ベゾス率いるAMAZONの隆盛 | リチャード・ブラント, 滑川海彦 (解説), 井口 耕二

目的を叶える見込みのある事業の探し方

スキル

例えば、起業の目的が

  • 自分の裁量で仕事がしたい
  • 今より稼げるようになりたい
  • 生活費を稼ぐ手段が必要だから

などの場合、叶える方法としては

  1. 自分が持っている知識・経験で運営できて(やったことがある業種がベスト)、初期費用が自己資金でまかなえる事業をはじめる
  2. 自分が経営できる条件で、自己資金(+創業融資)で買える会社または事業を買う

などが考えられます。

やったことのある業種がない、就労経験のない方へ

学生起業で成功している方も、もちろんいます。
ですが、できることなら、自分がやりたい業種のやりたい部署で、一度は働いてみることをおすすめします。大きな組織であれば、なお良いです。
中小企業でも優れた会社はたくさんありますが、平均的な環境としては、まだまだ大企業・団体との格差は大きいです。大きな組織の常識を知らず、車輪の再発明に走ってしまうことも多々あります。
私は比較的大きな組織でのバックオフィス業務を一通り経験してから起業しましたが、起業後にコンサルタントとして小規模起業の現場を訪ねて、そういう現実を目の当たりにしました。

「知は力」といいますが、「より良い普通」を知らないと、現状を改善する方法がすでにあることを知らずに新しく作り出そうとしてしまったりします。こういう努力は無意味とはいいませんが、報われません。 ですので、「より良い普通」を知るためにも、組織というものの良いところも悪いところも学ぶためにも、大きな組織に属してみることは大切だと考えます。

「それが簡単にできるなら起業なんかしない」、というご意見もあるかもしれませんが、起業だって簡単ではありません。起業の成功率を上げるためにも、大きな組織で働くための努力をしてみるのも一つの方法ではないでしょうか。就労経験のない若い方ならなおさらです。

具体的にどんな事業をやるかの考え方

熟練

「自分が持っている知識・経験で運営できて(やったことがある業種がベスト)、初期費用が自己資金でまかなえる事業」が具体的に思いつかない、分からないというときは、何から考えれば良いのでしょうか。

まずは「自分が1万時間以上やってきたこと」を探してみてください。何かしらあるはずです。(「1万時間の法則」は否定的な見方もありますが、とにもかくにも、それだけ長くやっていることは普通に考えて、そうでない人と比較すればかなりの習熟度であることは間違いありません。)
必ずしも仕事的なことでなくてもかまいませんが、「睡眠」や「食事」など、生存していれば経験時間が積めることは除いて考えてください。

特別なことをやってきてないといっても、「営業電話を週日毎日3時間かけていた」なら、3時間×5日で15時間、それを1年続ければ720時間、15年続ければ10,800時間になります。すごいプロフェッショナルです。

「でも、テレアポで起業なんてできない…」なんてお話を聞くことはよくありますが、どうしてですか?
いわゆる代行業、アウトソーシング業はたくさんあります。

それが「もう今後は絶対にやりたくない」ような嫌なことでなければ、それを利用してやれる事業がないか考えるのが早道です。

コスト(時間+費用)はリスク

未経験分野で起業する場合は融資を受けるのが難しい、という話を聞いたことはありますか?

普通に考えれば当たり前のことですが、今までやったことがないことをやれるようになるためには、それなりのコスト(時間+費用)が掛かります

コストはリスクです。

スモールビジネスのアイデアを探す場合、リスクの少ないものを探しているはずです。最初からリスクが大きいことを選ぶ理由はありません。
ですので、自分が「学びのコストを極力かけずにできること」の中から選ぶのが王道なのです。

私もいわゆる創業塾に参加したことがありますが、同じコースをとっていた方から「実現できそうでいいなあ」と言われたことがあります。その時は「実現できることしか考えてないから」と気軽に答えましたが、それは当たり前ではないのだと後から気付きました。

現職の分野で独立しようと考える場合以外は、未経験分野での起業(開業)を考える方は意外と多いのです。ですが、それはやはりリスクが大きいです。

起業すると会社の経営など、新しく学ばなければならないことが嫌でも出てきます。起業が初めてではない場合はともかく、普通は新しい経験・新しい学びです。それに加えて、事業内容まで学ばなければならないとなると、負荷が大きすぎるのです。
ですので、自分ができることから選びましょう。

「長年やってきたことはあるけど、誰でもできることだから事業になんてならない」という方がよくいらっしゃいますが、そんなはずはありません。この世に存在する事業の多くは、「誰でもできること」を提供している事業です。
それが事業としてなりたっているのは、「誰でもできること」でも、できるようになるまで時間がかかったり、1回やるだけだと費用が高かったり、できるけどうまくできなかったりすることを、本人がやるよりも低コスト(時間・費用)で提供しているからです。
なにも、「まだ誰もやっていない斬新な事業」をはじめる必要はないのです。AIで営業するビジネスをはじめよう、なんて考えなくても、普通に代行するだけで需要はあります。それが儲かるやり方かどうかという問題が残るだけです。
すでにある事業だと、運営方法も他社から学べるので効率的です。その後で、事業の改善点や「もっと儲かる仕組み」を思いついたら、それが「あなただけのアイデアです。

アイデアは、後からついてくることも多いのです。最初は「できることをうまくやる」ことが大切です。

事業内容の決め方については、こちらの記事も参考にしていただけば幸いです。

起業の目的にあった事業を考える|起業家のためのマニュアルCo-office (theflow.co.jp)

起業・開業・独立前に確認したい、いくらで売れば儲かるの? | 株式会社TheFlow

後からアイデアが生まれてきたら、それが「強み」になる

連続

この後から生まれてきた「あなただけのアイデア」が「あなたの強み」です。

競合と比べての「強み」、競合との差別化は、創業セミナーなどでは必ず問われることですが、同業種が数千、数万有る中で全ての競合と差別化ができるのは、それこそ選ばれしものだけです。そうでない企業・事業主が全て消えていっているのかといえば、そんなことはありません。
「競合との差別化」のいわんとしているところは、せいぜい「隣の店との差別化」だと思っておけばいいことです。

事業をやっていく中で発見した事業の改善点、「もっとこうしたい」と思いついたことこそ、あなたの事業の「独自の強み」になっていきます。最初からある場合などまれですし、むしろ最初のアイデアは思い込みや妄想ではないかと疑うくらいでちょうどいいのだと思います。
本当に斬新なアイデアは、人からは妄想だといわれがちです。
そういうアイデアはだいたい創業相談などで潰されますので、起業して事業が安定するまで、あなたの中で大事にとっておくことをおすすめします。それはあなたに力がついてから、大事に(かえ)してあげてください。

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投稿者プロフィール

若林凜
若林凜
神奈川県内の地方自治体で
・総務(文書管理、議会対応)
・システム運用(教育、福祉、医療)
・会計(出納、資金管理、下水道企業会計)
・監査(社会福祉法人)
・小規模企業支援、労働行政、起業支援
に携わった後、2020年に業務改善系ITコンサルタントとして起業(神奈川県小規模企業支援強化事業コーディネーター)
現在、株式会社TheFlow代表取締役